原理・構造

原料は、フリーザに投入して液体窒素（LN₂）によって予備冷却された後、スクリューフィーダで粉砕機に供給されます。
また、粉砕機も直接供給された液体窒素（LN₂）によって機内が所定の温度に冷却されているため、原料は所定の低温下で粉砕分級されます。
低温下で粉砕された原料は、ブロワ（LX-0型:粉砕機に内蔵）で吸引され、サイクロンで捕集されて、ロータリバルブ（LX-0型:レシーバタンクのみ）から排出されます。
一方、気体となった窒素ガスは、サイクロン、ブロワを通過した後、顕熱回収のために粉砕機やフリーザで再利用され、過剰分は系外へ放出されます。

特長

常温では粉砕困難なものが容易に粉砕可能

粒子形状が鋭角状で、流動性の良い微粉末への粉砕可能

粉砕時の発熱、酸化による変質がなく、食品や香辛料などの味や香りを損わずに粉砕可能

粉砕に伴う臭気、粉塵爆発、発火、騒音などを防止

保冷効果が高く、液体窒素（LN₂）ロスを低減（保冷ボックス式）

粉砕に必要な動力が低減

保守、点検、清掃が極めて容易

粉砕品

用途例

Fig. 5 米の粉砕

低融点物質

ワックス、プラスチックなど、常温粉砕で軟化・融解するような原料に最適します。

熱変性物質

食品類、香辛料（特に茶、胡椒、唐辛子など）は、風味、香りを損なわず粉砕します。

多水分･多油分･繊維物質

特に食品類に多く見られるこれら材料も、低温下で粉砕すると口当たりの良い微粉が得られ、揮発成分の損失がなく、発熱による味、栄養成分の変質も得られません。

粉塵爆発・発火性物質

不活性（窒素）ガスの雰囲気中（無酸素状態）で粉砕が行われるため、化学反応が抑制され、粉塵爆発や引火の危険性がなく、酸化も防止できます。

その他

摩耗、騒音対策にも適した装置として多数の実績があります。

樹脂粉砕例

食品粉砕例

仕様