バンパー用タルクの製造工程に用いられるホソカワの装置を紹介します。
タルクは柔らかい、層状構造、親油性、円滑性などの特性を持ち、車、紙、肥料、塗料、樹脂、セラミックスなど身の回りのさまざまな製品の製造に欠かせない天然素材です。また、無害な天然鉱物で安全性が高いため、動物の飼料、化粧品、医薬品などにも使用されています。
樹脂の強度向上用コンパウンド、ゴム製造における補強充填材、離型剤や塗料用粘度調整・垂れ落ち防止のための増粘剤、製紙における原料由来樹脂成分(ピッチ)吸着剤、医薬品賦形剤、化粧品円滑剤、肥料・飼料の粘着防止剤、食品添加剤などが代表的な用途です。
近年、需要が高まっている樹脂コンパウンド用途では、樹脂の強度向上や製品中の樹脂使用量を減らしてコストを削減する増量材の目的で使用されます。熱可塑性樹脂に添加して溶融混合し、樹脂の強度向上を図ります。例えば、自動車用バンパー(ポリプロピレン)に添加すると樹脂の剛性、面衝撃性に対する耐久性(製品強度)を向上できます。樹脂の強度向上を目的とする場合、かさ密度が高くても崩壊性や分散性に優れる圧縮タルク(チップタルク)の需要が高いです。
カウンタジェットミル AFG
圧縮タルク(チップタルク)は、樹脂コンパウンド用途で用いられるニーダーなどによる混練工程を合理化するため、粉砕・分級したタルクのかさ密度を大きくするとともに分散しやすい手でほぐれる程度の造粒品にしたものです。リン片構造を保ったまま粉砕するには、カウンタジェットミルが最適です。
近年では、樹脂粘度が低くなる傾向があるため、ほぐれ易さや分散性はチップタルクを評価する上で重要性が増しています。
コンパクタ CS、MS
デンスパック DEN-30
この用途向けのタルクは、粒子径d₅₀=4.0~7.0μmで、樹脂成形強度の面からリン片状が好まれます。また、樹脂に重量比25~30%も配合する必要があるため、見掛かさ密度0.17~0.20g/mlを向上させ、混練効率を高めることが求められています。
チップタルクの製造工程では、脱気を十分に行い、かさ密度が高く、ほぐれ易い製品をいかに効率よく作るかがポイントであり、コンパクタ(CS、MS)と脱気装置デンスパック(DEN)の組み合わせが最適です。
一般的な運転例を以下に示します。
特長
デンスパック+コンパクタ フロー
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