クリーンルームに関するホソカワの装置を紹介します。
空気中の微粒子を管理するクリーンルームは、半導体、電子部品、精密機械などの産業分野をはじめ、医薬品、化粧品、食品、航空宇宙に至るまで多くの産業分野で必要とされる設備です。空気中の微粒子とそれに付着する微生物の管理・制御は、対象物を汚染から防ぎ、品質の向上、歩留まり向上に貢献します。
クリーンルームは、温湿度制御に加えて浮遊塵埃、室内圧力の制御や運転騒音、振動防止など精密な環境制御だけでなく、塵埃や微生物を持ち込まない、持ち出さないための対策、発生した塵埃が堆積・剥離せず、外部から塵埃が侵入しない構造であることが必要です。また、照明器具、配管類、壁面、天井面に取付ける器具に至るまで現場施行を含めて一貫した配慮がなされねばなりません。
クリーンルーム内に粉体処理工程がある場合、処理工程が粉塵の発生源となり、塵埃の拡散やルーム内への飛散の原因となる恐れがあります。そのため、ルーム内で使用する粉体処理装置の挙動を考慮した装置の配置、気流の制御とクリーンルームサプライ装置、集塵設備を適所に配置することで清浄度を確保しながら粉塵を抑えこむ特殊仕様のクリーンルームが必要となります。
適切に配置されたクリーンルーム設備の例
クリーンブース
当社では、塵埃が進入せず、気密性を保持できるクリーンルーム用サンドイッチパネルを使った建築内装からルームエアコンなどの空調設備、それを制御するコントロール盤、清浄度を実現するためのクリーンルームサプライ装置、集塵設備などを適切に配置したクリーンルーム設備(上図)を提供します。
例えば、クリーンルーム内にクリーンブースを設置することで必要ユーティリティを最少限に抑え、かつ局所的に高い清浄度を得ることができます。拡散させたくない原料であれば、コンテイメント機器であるセーフティブースやラミナーブースを設置して、原料の拡散を防止し、作業者保護の機能を持たせることが可能です。
加えて、作業の安全性、合理性、エネルギー低減、保守管理まで考慮した設計・施工を行うことで各工場の製造状況に適したクリーンルーム設備を提供します。
クリーンルームのレベルは、清浄度(クラス)で表され、主にISO規格(コンテインメントカテゴリー)が使用されます。従来使用されていた米国連邦規格(Fed,Std,209E)のクラス100はISO規格ではクラス5に相当し、1m3あたりの空気中に含まれる0.5μm以上の塵埃数が3,520個以下となります。(クラス5:病院手術室、医薬品工場、ミネラルウォータの充填工程など高い清浄度が必要な工程で使用されます)
コンテインメントカテゴリー
また、塵埃を持ち込まない、持ち出さないための対策機器としてエアーシャワー、作業服に付着した粉塵を排除する清層圏、局所的に高い清浄度を実現するためのクリーンブースなど、いろいろな製造設備に適合するクリーンルーム設備を取り揃え、最適なクリーンルームを設計します。
清浄度クラス
上限濃度グラフ
ご質問・ご相談はお気軽にお寄せください