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2023年 社長年頭所感(要旨)

2023年1月5日

これまでの常識や当たり前を打破する一年に

昨年は年頭に「試金石」という指針を発表しました。評価の基準を持ち、能動的な変化を起こしながら、どれだけ会社が良くなったかを測りながら前進しましょうとお話ししました。皆さんはこの一年で成長し、良くなったでしょうか?私自身は変化の激しい中で非常に学ぶべきことが多い一年でした。予想と異なる状況が起きた時に「違和感」を「数字化」して「対策を打つ」ということ、それをより速いスピードで実施することの重要性を学びました。

さて、昨年2022年度は「第17次中期3カ年経営計画」スタートの年でした。受注、売上ともに過去最高を達成しましたが、一方でグループ全体の営業利益は計画に届かず、低効率な事業運営となってしまいました。これはエネルギーコストの上昇を含む原価上昇という外部環境の変化に対応しきれなかったことが原因です。当社は突然の環境変化に対して、まだまだ改善・改革の余地が残されていると感じています。

話は変わって、子供の頃に読んだ「フグ」の話を紹介します。昔々はフグを食べて死ぬ多くの人を見て、フグには毒がある事を人々は学んでいきます。それでも変わり者たちはフグを食べる事に挑戦して、やはり死んでいきます。当時の人々は当たり前・常識を逸脱してフグを食べて死んでいった者たちを、愚かだと冷ややかな目で見ていました。しかし、何人もの変わり者がいたおかげで、その後にはフグを調理する方法が分かり、今日ではおいしくフグが食べられるようになりました。

我々の中にもチャレンジをまずは傍観してしまう人は多いと思います。「当たり前・常識」にとらわれて長い間打ち破ろうともしなかった壁もたくさんあり、その壁を見つけようとしない人も多いのではないでしょうか。当社内で長い間、常識や当たり前だと思われていることも、もう一度、固定観念に縛られずに考えてみる必要性があります。

そこで今年は「今までの常識」を「打ち破るべき壁」と認識してください。かつて社長であった私の祖父が「修・破・離」という言葉を何度も話していました。
修は「おさめる」。先人たちから物事を習う。
続いて破は「やぶる」。自らの創意工夫を加え、先人の教えを乗り越えていく。
最後の離は「はなれる」。自らの新しい教えを打ち立てる。

ようやく「修」が終わりを告げ、「破」のステージでしか発展が無いということです。
ホソカワグループの各ユニットにおいても、この5年間は様々な経営指標に過去最高という数字が見えてきています。更なる上を目指すには諸先輩方が築き上げてきたお手本だけではカバーしきれない段階だと思ってください。
フグを食べて死んでいった多くの挑戦者たちは無謀だったかもしれませんが、傍観するだけの大多数の人にはならないでください。皆さんも壁を破ってください。私自身も壁を破ります。社長としてみなさんのアイデアをデータと論理で後押し、成功へ繋げる努力を惜しまないことを今年一番の仕事であると、決意を新たにしています。

 

ホソカワミクロン株式会社
代表取締役社長 社長執行役員  細川  晃平