クリーンルーム内での粉体の発塵・飛散を防止する装置です。
発塵源を装置で囲い込み、空気の流れで飛散粉塵を発生源で効果的に集塵し、中性能HEPAフィルタで粉塵を除去したクリーンエアーを室内に再供給します。医薬品、食品、化学品などを製造する工場内での原料小分け・秤量作業などにおける発塵対策に用います。
従来は局所集塵設備を用いて粉体の発塵、飛散を防止していましたが、発生した粉塵の効率的な吸引が困難なため、一部の飛散した粉塵による室内汚染が避けられず、作業者への影響が懸念されていました。
また、局所集塵による空気吸引がクリーンルーム室内圧のバランスを崩して外気取り入れ量の増加を招き、空調負荷が増加していました。
これらの問題を解決するため、当装置は水平な気流を人工的に作り出し、発生した粉塵を作業者の反対側に確実に吸引します。また、吸引した粉塵を含む空気は、フィルタを通ってろ過されて室内に戻るため、室内圧のバランスに影響を与えず、空調負荷も少なくなります。
ラミナーブースの気流イメージ
集塵部に送風機と中性能HEPAフィルタを内蔵し、均一な水平気流を作り出して粉塵を含む空気を吸引し、フィルタでろ過した空気を室内に戻します。
作業者を粉塵発生源から気流の上流側に配置することで、作業者が飛散粉塵を吸い込むリスクを低減します。局所集塵と異なり、外部への排気を必要としないため、室内温湿度環境にほとんど影響を与えず、省エネルギーを考慮した発塵対策が可能です。また、特殊構造の吸引部は、風速が均一な吸引を実現します。
加えて、集塵部とフレーム部は分割可能で室内移動が容易な上、設計がコンパクトなため、既設建屋への設置やレイアウト変更時の移設が容易です。
ラミナーブースの分解-組み立て
ラミナーブース
気流可視化による運転状態の確認(内部流れ)
気流可視化による運転状態の確認(外からの吸い込み)
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