動的画像解析装置の一種です。
サブミクロンから数十μmの粒子を、懸濁液にして装置に供給、その粒子を高速かつ正確に撮影し、画像解析により粒子径などのデータを得ることができます。
フラットシースフロー方式と自動焦点調整方式を採用したことにより、全ての粒子に自動でピントを合わせることができるため、正確で精度の高い粒子の形状測定を行うことができます。さらに、測定したい粒子の大きさによってレンズを交換する際にも、ソフトウェアの操作により簡単にレンズを交換できます。
また安定した測定をするために、粒子を適切に分散する前処理を行うオートサンプラ(PAS-AS)をオプションとして用意しております。
これにより作業者間の誤差を減らすことができます。
測定系イメージ図
フローセル内のカメラの焦点の合った位置に、粒子を含むサンプル液をシース液で挟み込み連続供給することで、焦点のあった粒子画像を得ることができます。
キセノンフラッシュランプとカメラの間にフローセルを配置し、キセノン光により、粒子像を影絵のようにカメラで撮影することで、輪郭抽出を容易にしています。
動的画像解析で問題となりやすい、粒子焦点位置からのごく僅かなズレも、自動焦点調整機構によって補正され、クリアな粒子像を得ることができます。
焦点位置を流れていく粒子の写真
数十μm~サブミクロンといった微小な粒子像を、正確かつ多量に撮影することができます。
焦点位置に粒子が来る確率を飛躍的に向上させています。
広い撮影領域( 1μmPSL粒子を20倍で撮影)
撮影領域を大きくとれるように設計しています。
これにより、1回の撮影で多くの粒子を測定対象内にとらえることが可能になり、1分あたり最大50万個(1μm)の粒子像を得ることができます。
この性能により、一般的な動的画像解析装置に比べ、10分の1程度の測定時間を実現しました。
測定したい粒子の大きさに応じて、画面の操作により自動でレンズ交換ができます。
(5μm程度の低倍率モードと1μm以下の高倍率モードがあります)
フローセル方式において、どうしても避けられないマイクロレベル以下の偏流が発生しても、自動焦点調整方式により焦点のあった粒子像を得ることができます。
人手による調整が不要であるため、測定者誤差が生じません。
洗浄によるタイムロスを最小化するとともに人手を不要としています。
二値化前の粒子像
個数基準の粒子径分布と形状を同時に調査したい用途(トナー、研磨剤など)
解析結果(20倍レンズを使用)
画像解析により、個数基準調の粒子径や円形度などの様々なデータを得ることができます。
その他、半導体製造用の各種研磨剤(数μm程度)やリチウムイオン電池正極材などの評価に、ご検討いただいております。
オートサンプラ
パーシェアナライザPAS で測定するサンプルの前処理( 希釈・分散・PAS への供給)を自動で行うことができる装置です。
サンプルの前処理は測定に大きな影響を及ぼし、作業者間誤差の大きな要因となっています。本装置を用いることにより、測定の再現性を最大限高めることができます。
オートサンプラ+PAS 測定フローチャート
サンプルの希釈、分散、PAS への供給といった一連の測定前処理操作を適切かつ均一に行うことができ、
作業者間の測定誤差を排除できます。さらにサンプラ自体の洗浄も自動化させており、工数の削減を実現します。
調液、超音波強度、攪拌強度、PAS への給液量、サンプリングチューブの高さなど、様々なパラメータを個々の試料に対して設定できます。分散条件の決定の際に有効です。
多数のサンプルを測定する際の工数を大幅に削減できます。
前処理の自動化により、作業者の有害物質暴露を低減できます。
測定画面
サンプルトレイ+攪拌部
システム構成
パーシェアナライザ (左) と オートサンプラ (右)
本内容は2023年7月1日現在のものであり、仕様・寸法は改良及び性能向上のため予告なく変更する場合があります。
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