篩網によって粒子径測定を行う減圧吸引型ふるい分け機です。
エアージェットの分散効果により、短時間で正確に粒子径分析が行えるため、粉体製品の品質管理や研究開発用途に適しています。
従来のエアジェットシーブの機能が全て備わるだけでなく、ユーザ志向のシステムインタフェースを採用し、操作が容易なことから、ふるい分け操作のグローバルスタンダード装置と評価されています。
空気の流れで分析対象となる材料を運動させ、回転式ノズルから噴き出す強力なエアージェットが篩網に途切れなく吹きつけます。
これにより、ふるい分け時間が大幅に短縮され、処理が難しい材料にも対応できます。
同じ圧力、同じふるい分け時間で、正確な再現性とトレーサビリティに対応できる粒子径分析を可能にしています。
一般にラボで使われる各種テストシーブとのふるい分け時間を比較したグラフをに示します。
従来のふるい分け機では、微粉のふるい分けが難しい場合があります。例えば重質炭酸カルシウム(JIS 17種、平均径 1.2μm、最大粒子径 約20μm)は凝集性が非常に強く、分散剤としてナノ粒子を混合してふるい分けされています。目開き63μmの篩を用いて、二種類のふるい分け機により、ふるい分けした結果、広く使われている振とう式のふるい機では、20分間篩分けしても6割以上の粉体が篩上に残りました。これは、ふるい分け中に微粉が凝集し、粒子がふるい目開きよりも大きく成長したことと、目詰まりが生じたことが原因です。
一方、本装置では優れた分散効果と篩目詰まり防止効果により、5分程度のふるい分け時間ですべての粉が篩を通過しました。
構造
性能比較
自動圧力コントローラが篩室内の圧力を制御し、ふるい分け作業中の圧力を一定に保つことができるため、作業効率、信頼性、快適性が向上しました。
新しいe200LS への切り替えは簡単で、あらゆる規格の篩が使用可能です。
(旧型エアジェットシーブのA200-LS、200LS-N Φ200、Haver & Boecher Φ200 Φ203、Retsch Φ200、WS.Tyler Φ203、ISO 規格)
篩にはトランスポンダチップを搭載し、内蔵ソフトウェアで篩を認識・識別します。
篩の目開きの手入力を不要にするとともに、篩の装着エラーの防止、作業工程・データの自動保存を可能にしました。
これらの機能は、多数の異なる製品の分析をさまざまな篩の組み合わせで行う研究開発用途で役立ちます。
ふるい分け時間や篩室圧力などのプロセスパラメータを、個別にメモリに保存し、操作中に自動で読み出すことも可能です。
人間工学に基づいたデザイン
洗練された流線形とスマートなタッチパネルも特徴のひとつです。製品名に付けられた “e” は、次のことを意味しています。
eControl 搭載のミニコンピュータによるプロセス全体の管理・監視・制御
タッチパネルで直感的な操作が可能
ふるい分け時間の最適化により測定時間を短縮
機能的で洗練されたデザイン
世代から世代へと続く絶え間ない発展
タッチパネル
直感的なグラフィックユーザインタフェースと充実した操作ガイドにより、直ちに作業を開始できます。
また、次の3種類のバージョンを持つソフトウェア e Controlによって制御されます。
さらにe200LS では次の機能も追加されています。
起動画面
篩い分け中の画面
粒子径分布測定例
シ-ブ管理画面
測定履歴
市販セメント粉のふるい分け例
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