■当社グループは、サステナビリティを巡る諸課題について、粉体技術の開発を通して社会に貢献するとの企業理念のもと、経済的かつ優れた技術をもって顧客の多様なニーズに的確に対応してその満足を得るとともに、社会に貢献し、倫理的指針に基づく活動を通じ、自然環境の保護に努め、次世代のための環境保全に取り組むことを使命としております。
■具体的には社内外において様々なサステナビリティ施策を実施しております。
■特に2050年のカーボンニュートラル実現に向けては、当社グループのように鋼材を使う産業は自社だけでなくサプライチェーン全体での取り組みが鍵と考えています。当社グループにできることを地道に積み重ねていくことが企業の存続、成長に必要不可欠であることを認識し、気候変動への対応につきましても気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)の提言に沿った取り組みと情報開示を進めてまいります。
特に当社グループへの影響が大きく、実際に起きる可能性も高いと想定されるリスク9項目を開示します。
種類 | リスクの発生する要因 | 具体的内容 | 2030年の財務影響 | ||
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1.5℃ (2℃) |
4℃ | ||||
移行 リスク |
政策及び規制 | GHG排出の価格付け進行 | 炭素税導入など燃料への税負担増加に伴い、製造コスト(原材料費)や販売管理費が増加し、収益を圧迫 | 大 | ― |
省エネ政策や低・脱炭素施策等の強化 | 自社のGHG排出量の報告義務や削減、客先への提示等の対応により、設備投資コストや管理コストが増加 | 小 | ― | ||
環境規制により事業活動が制限される(機会損失)とともに、収益を圧迫 | 小 | 小 | |||
規制に対応できない調達先の廃業に伴い、調達不可となることによる機会損失 | 小 | ― | |||
市場 | 消費者行動の変化 | 代替技術をもつ事業者の参入等を契機に、低・脱炭素化に資する商品(エネルギー高効率など)やサービス(リユース・メンテナンス)へとニーズがシフトし、開発対応の遅れた環境負荷の高い当社既存商品の競争力が低下することで収益を圧迫 | 小 | ― | |
評判 |
|
省エネ政策や低・脱炭素政策等への取り組みや情報開示の不十分さを理由に、ステークホルダーからの支持を失い、企業価値が低下 | 中 | ― | |
物理的 リスク |
急性 | 台風や洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇 | 異常気象の頻発・激甚化に伴い、自社工場および協力工場の施設・設備の損傷、調達先や物流倉庫の被災等でサプライチェーンが寸断し、長納期化や操業停止により機会損失や貸し倒れが発生 | 小 | 小 |
慢性 |
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平均気温の上昇に伴い、熱中症リスクが高まり、業務効率低下や空調設備の投資増加、重大事故の発生等により収益を圧迫 | 小 | 小 | |
平均気温の上昇や海面上昇に伴う干ばつや水害により、原材料や部材の調達困難化や価格高騰が生じることによる収益の圧迫や機会損失が発生 | 大 | 大 |
特に当社グループへの影響が大きく、実際に起きる可能性も高いと想定される機会4項目を開示します。
種類 | 機会の発生する要因 | 具体的内容 | 2030年の財務影響 | ||
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1.5℃ (2℃) |
4℃ | ||||
機会 | 資源の効率 |
|
省エネ規制や低・脱炭素規制に対応することで、省エネ・効率化による管理費や輸送費が削減 | 小 | ― |
製品及びサービス |
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省エネルギーや製造効率の向上に資する製品の売上が増加(GEN4 RM、XO、PAS、PT-X、VBL-Fほか乾燥機・粉砕機・測定機) | 小 | ― | |
市場 | 省エネ、低・脱炭素移行に伴う成長市場へのアクセス | EV用二次電池や代替食料等の需要増に連動した、当社粉体関連機器の売上が増加 | 小 | ― | |
評判 | ステークホルダーの評価変化 | 製品・サービスや自社の事業活動を通じた低・脱炭素化への貢献およびそれらの情報開示を業界内で率先して進めることにより、ステークホルダーの支持を得られ、当社の価値が向上し、業績拡大につながる | 中 | ― |
特定したリスク、機会に対する中長期での対応策につきましては、継続的な実施と効果評価を行い、事業活動のレジリエンスを高めてまいります。
項目 | 具体的内容 | ||
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1 | 事業活動におけるGHG排出量削減推進 | 自社業務と製品配送の効率向上 |
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エネルギー使用量の削減 |
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各対応を推進する事業活動への転換 |
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2 | サプライチェーンの強靭化 |
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3 | 経営理念「粉体技術の開発を通して社会に貢献する」に基づいた製品・サービスの拡充 | 省エネルギー製品の拡充 |
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顧客の省エネルギー改善に資する製品・サービスの拡充 |
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4 | 低・脱炭素移行に伴う新たなマーケットニーズの探索 |
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5 | 積極的な情報開示と新たなサステナビリティ活動への取り組み展開 | 積極的な情報開示によるステークホルダーとのコミュニケーション強化 |
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新たなサステナビリティ活動への取り組み展開 |
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6 | レジリエンスの向上 | 自社におけるBCM*推進 |
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従業員の安全と健康の確保 |
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注* BCM : Business Continuity Management 事業継続マネジメント
当社グループでは2022年9月期より事業活動におけるCO2排出量(以下、「 Scope1、2 」という。)、およびサプライチェーンのCO2排出量(以下、「 Scope3 」という。)の把握に取り組み始めました。
また、当社グループは2022年度のScope1、2を基準値として、CO2排出量の削減に向け、当社グループのScope1、2削減目標※を設定しています。
「2050年目標 Scope1、2 実質ゼロ」
「2030年目標 Scope1、2 24%削減※
(2022年9月期比)」
※ ホソカワミクロン株式会社(国内のみ)、
ホソカワミクロン化粧品株式会社、
ホソカワ受託加工株式会社を対象
2022年9月期のScope1、2は2,259t、Scope3は2,974,664t(メートルトン)でした。
Scope3につきましても省エネルギー製品や顧客の省エネルギー改善に資する製品・サービスの拡充により、削減に貢献してまいります。