気流中の粉体をフィルタメディアで捕集し、圧縮空気によるパルスジェットでフィルタから払い落とす(逆洗)機構をもった乾式のろ過式集塵機です。
粉砕機、分級機など圧力損失が大きい粉体機器の製品捕集や高圧ブロワによる空気輸送など、集塵部本体に耐圧構造が要求される用途で用いられます。ハウジングは円筒形状のため、少ない補強材で高い耐圧性能を持ち、粉溜りが少なく清掃性に優れています。
また、粉溜りの少ない構造は、粉塵爆発の可能性がある粉体の捕集において、爆発放散口面積を小さくできる利点があります。
パルスジェット機構図
粉体を捕集するフィルタ部、パルスジェット用の圧縮空気を貯留・噴射する払い落とし部、これらを収納するハウジング部、払い落としを制御するタイマ部で構成されます。
払い落とされた粉体は、排出機によって連続排出されます。
粉体を含んだガスはフィルタ外面から内面へ流れ、粉体はフィルタ外表面で捕集されます。
フィルタを通過したガスは清浄ガスとなり、排気口から外部へ排出されます。
主に円筒状フェルトフィルタを使用するが、省スペースタイプで、一本あたりのフィルタ面積が大きいプリーツ型(K型)も選択可能です。
フェルトフィルタは、内部にリテーナを挿入して形状を保持します。フィルタの材質は捕集する粉体性状やガス温度、ガス組成などによって選定します。
圧縮空気を貯留するヘッダパイプ、ヘッダパイプ内の気体を短時間に放出するダイヤフラムバルブ、ダイヤフラムバルブを作動させるために少量の空気を排気するパイロットバルブ、圧縮空気をフィルタへ噴射するブローチューブで構成され、払い落としを行うフィルタ面積と圧縮空気の圧力によって最適な組み合わせを決定します。
払い落とし部を収納するトッププレナム、フィルタを固定しクリーン側とダーティー側を区切るチューブシート、フィルタを収納する直胴部、粉体を排出機へ送るホッパ部で構成されます。
材質は捕集する粉体の使用目的、種類、ガス温度、ガス組成などによって選定します。
通常一般構造用圧延鋼材(SS400)、ステンレス鋼材を使用します。
パイロットバルブ(電磁弁)を制御する基板を内蔵し、通電時間、通電間隔を設定できます。
フィルタ差圧表示機能、一定のフィルタ差圧に達すると払い落としを行う差圧制御機能、差圧発信機能などのオプションが選択できます。
運転時はハウジング内部と外部に圧力差があるため、エアーロックを行いながら粉体を排出します。
耐圧型パルスジェットコレクタでは、集塵機内部と外部の圧力差が大きいため、ダブルダンパや高気密型ロータリバルブなどを使用します。
本機は、87m2までのろ過面積に対応するサイドリムーバルタイプの耐圧型バグフィルタです。
寸法図
CP型と同じハウジングに1本あたりのフィルタ面積が大きいカートリッジフィルタを用いたフィルタ面積202m2までの小型集塵機です。
カートリッジフィルタ
パルスジェットコレクタ TCP 型は、86m2までのろ過面積に対応するトップリムーバルタイプの耐圧型バグフィルタです。
フィルタ交換をクリーン側の天井部から行うため、フィルタ交換時の作業環境は良好です。
寸法図
パルスジェットコレクタ HP 型は、絶対真空(F.V.)から1MPa以上の高真空・高圧力に対応するバグフィルタです。
寸法図
ホッパ部が無く、貯槽タンク・サイロなどに直接設置することができます。
ジェットパックなど空気輸送装置のエア抜きなどの用途に最適です。
ハウジング・ホッパ部が無く、バグフィルタの主要部だけで構成されています。
既設の更新やサイロのエア抜き用途に最適です。
ご質問・ご相談はお気軽にお寄せください