農薬の製造工程に用いられるホソカワの装置を紹介します。
粉体状あるいは顆粒状の噴霧用殺虫剤の製造システムについて紹介します。噴霧用殺虫剤の粒子径は、細かいタイプの製品で99%<40μm、粗いタイプでは99%<75μmが一般的です。この粒子径領域では、ファインインパクトミルUPZが使われています。
流動層式対向型ジェットミルであるカウンタジェットミルAFGを用いた噴霧用薬剤の粉砕では、製品仕様の97〜99%<10μmおよび99%<40μmの実績があります。
カウンタジェットミル400/1AFG
カウンタジェットミルAFGによって粉砕された最終製品は、大きさが10μm〜40μmの範囲で粗粒子を含まず、均質で、優れた液中分散特性を示します。
機械式粉砕機を用いた場合、一般的に固着物の製品混入の可能性が問題となりますが、カウンタジェットミル AFGを用いることで、この問題を防ぐことができます。すなわち、カウンタジェットミル AFGを農薬(殺虫剤)生産システムに用いると、品質管理用の篩が不要となり、複雑で高価なシステムとなることを避けられます。
また、粉砕の際に機内の温度上昇がほとんどなく、融点が低い製品でも粉砕処理することが可能で、熱に弱い活性物質の含有量が80%の複合農薬の粉砕も可能にします。
さらに条件が整えば、純粋な活性物質の粉砕も可能であり、この場合、既に最終製品の粒子径と同程度の粒子径のフィラーは粉砕の必要がないため、工程上の大きな利点となります。
単一分級ロータタイプのAFG模式図
マルチロータタイプのAFG模式図
カウンタジェットミルAFGによる農薬粉砕例
さまざまな処方の粉体製剤や噴霧製剤製造用システム
粉塵爆発対策ATEX 94/9 ECに準拠したシステムの例を以下に示します。
農薬製造フロー
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