カカオの製造工程に用いられるホソカワの装置を紹介します。
カカオ豆は、熱帯地域で栽培される純天然産物です。プラリーヌ(木の実の入った砂糖菓子)、板チョコ、チョコレートバー、ビスケット、ココアなど多くの製菓産業で使われています。チョコレートの品質は、カカオ豆を焙煎する工程だけではなく、粉砕工程にも左右されます。消費者が好むチョコレート特有のしっとりと滑らかな舌触りや強い香りは、カカオ豆の粉砕工程に依存するところが大きく、カカオ豆を優しくかつ細かく粉砕することが求められます。また、カカオ豆に混在するカカオ殻の残留物は、機械の摩耗原因となるため、カカオ豆の粉砕工程までにできる限り取り除いておくことが重要です。
カカオ豆の粉砕における機器選定では、プレスケーキの脂肪含有量と目標の粉砕粒子径が重要となります。一般的には、ハンマミルと分級機内蔵粉砕機の2つの選択肢があります。
マイクロパルベライザ AP-2DH
衝撃型スクリーン式微粉砕機では、高脂肪含有品の粉砕に用いられ、プレスケーキの脂肪含有率が54%程度、最終製品の粒子径が99.9%<100μm、80%<40μmの製造に適しています。
当粒子径を条件とする一般的な処理能力は、AP-4で650kg/h、AP-44で1,300kg/hです。
ACMパルベライザ ACM-300
カカオの微粉砕に適した衝撃型分級機内蔵微粉砕機です。脂肪含有量24%までで、最終製品粒子径99.9%<75μm、d50<10μmまでの製造に適しています。脂肪含有率10〜12%までの一般的なプレスケーキにおける処理量は、ACM-75で99.9%<75μmの条件の場合、1,500kg/h、ACM-200では4,500kg/hとなります。
また、高脂肪含有率の原料の場合、脂肪含有率24%までの場合に比べ、50%以上処理能力が落ちます。
ACMパルベライザ閉回路粉砕フロー
ハンマミルとの比較におけるACMパルベライザ閉回路粉砕システムの優位性は、99.9%<75μmの粒子径トップカットが可能なことでありオプションの冷却ライナにより極めて高い冷却力が得られます。
カカオプレスケーキ粉砕例
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