設計職の仕事は、営業職や技術職がお客様の要望をもとに、オーダーメイドで立案した粉体処理プロセスに使用する機械を設計することです。当社の機械は粉砕機、分級機、混合機、乾燥機、集塵機などの幅広い粉体処理機器から成り立っています。私はその中で粉砕機(原料を細かく砕く機械)と分級機(粉を粒子の大きさによって分ける機械)を設計するグループに所属しており、その中でも医薬関係の機械を主に担当しています。医薬関係の機械は、衛生面から頻繁に機械を分解・洗浄する必要があり、通常の機械とは少々異なる特徴があるため、構造検討に試行錯誤しながら取り組んでいます。
設計職の主な業務は2D・3DCADを用いた構造の検討や図面の作成です。検討に必要な強度計算には材料力学のほか、熱力学、流体力学などの知識を活用するため、これらの力学を学ぶ機械系の方は学生時代の勉強が役立つことも多いと思います。また、機械の仕様の詳細を決めるために、技術担当者との打ち合せや購入品のメーカーに仕様を相談するなど、社内のみならず社外の方とのやり取りも必要となります。
当社の機械は受注生産型の生産体制であるため、お客様の要望に合わせた様々な仕様があります。そのため、まったく同じ機械というものは存在せず、その都度新鮮な気持ちで仕事に臨めることは大きな魅力だと思います。また、一つの機械に対して自分一人で検討・設計・図面作成・手配までを完結するため、自分の設計思想を自由に機械に反映させることができ、実際に機械が想像通りに完成した姿を見て大きな達成感を感じることができるのもやりがいの一つです。
私は産業を裏から支えているような、BtoB企業をメインに当時就職活動を行っており、その中でも何かの技術に突出した企業を探していました。その時、たまたま知った当社の事業内容を調べた際に、粉体を扱う企業であることや粉はモノづくりの初期段階であることが多く、食品、医薬、化学、樹脂、金属、電子部品などあらゆる産業分野で活用されていることを知りました。まさに産業を支える縁の下の力持ちのような企業であり、そのような機械を設計してみたいと思ったのが当社に入社を決めた理由です。また、当社は製造業全体で見ても営業利益率が高く、競争優位性が高かったことも入社を決めた理由でした。
当社の設計職は大阪と奈良の2拠点に分かれ、どちらも同じ事業所内に生産設備を備えていますので、自分が担当した機械の部品及びそれの組立・完成までを実際の目で気軽に確認できるところがメリットだと思います。自分が設計した図面が具現化されて完成していく様を見れるのはやはり嬉しいですし設計職の醍醐味だと思います。また、図面から物のサイズ感や重さを想像できることは設計職として重要なスキルなので、その経験を積みやすいことも良い点だと思います。
当時を振り返ると、自分のやりたいことがわからず就職活動に苦戦していました。その中である会社のインターンシップに参加したのをきっかけに、働くことへのイメージや、自分のやりたいことが具体的になり、就職活動が格段に進めやすくなったことを覚えています。今は、各企業インターシップなどが充実してきているのでぜひ参加してみて下さい。当社も夏・冬と開催していますので、会社の雰囲気、業務内容を肌身で感じて頂けたら嬉しく思います。
最後に就職活動は自分の最初のキャリアを決める重要なイベントです。妥協せず粘り強く取り組み、悔いの無い選択をしてください。皆さんとお会いし共に働けることを楽しみにしています。