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粉砕技術の詳細

固体を小さくする=比表面積を増加させる操作を粉砕と呼んでいます。比表面積とは、単位質量当たりの表面積で、物理・化学反応にとって非常に重要な値です。様々な物質が、様々な目的で粉砕されています。原料を粉砕することで下記のような効果が期待できます。
1. 粗・中粉砕(百~数百μm 程度)
ハンドリング性向上、流動性向上、分散性向上、成分分離(リサイクル品処理)、微粉砕・超微粉砕工程の効率改善、凝集塊の分散など
2. 微粉砕(数十μm 程度)・超微粉砕
比表面積増加、形状制御、表面改質、溶解性向上、色調調整、焼結性向上、磁気・電気特性向上、触感向上など

 

”粉砕”自体については、粉砕とは?のページをご覧ください。

粉砕機の性能

粉砕機には圧縮力(固体を押しつぶす力)、せん断力(カッターまたはナイフで固体を切断する力)、衝撃力(固体に高速回転するハンマなどの衝突によって与える力)、摩砕力(固体をすりつぶす力)を応用した多くの機種があります。
粉砕目的や粉砕する原料の性状を十分把握し、目的に適合する機種を選定することが重要です。

(1)粉砕製品の粒子径(粒度)及び粒子径分布(粒度分布)

粉砕操作で一番重要なことは、粉砕品の粒子径、または粒子径分布が要求を満たすことです。粉砕品の最大粒子径のみを制限する場合、最大粒子径と平均粒子径を制限する場合、製品の粒子径分布を制限する場合などがあり、これらの要求に合わせた粉砕条件から粉砕機種が選定されます。粉砕機単独では要求を満たせない場合もありますが、分級機を併用することで要求に応えることができます。

(2)原料特性

粉砕機種の選定には、原料特性を十分把握することが重要です。原料特性を考慮しないと、「希望粒子径(粒度)は得られるものの連続運転ができない」、「摩耗でランニングコストがかかりすぎる」などの問題が発生します。原料の特性としては、湿分・硬度・摩耗性・靱性・許容温度・融点・吸湿性・付着固着性・爆発発火性・毒性・腐食性などがあります。例えば、摩耗性の高い原料や摩耗による粉砕機からのコンタミネーションを極力避けたい原料に対しては、耐摩耗処理された機種や粉接部(粉が接触する部分)がセラミックス製の機種を選定します。また、爆発性や吸湿性のある原料に対しては、窒素を使用したシステムを、低融点や弱熱性の原料に対しては、冷風発生装置の併用や液体窒素を使用した凍結粉砕システムを選定します。